リモート取材でライターが気を付けたい4つのこと。


 
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によってインタビューライターもニューノーマルに対応しなければならなくなりました。
今までなら対面で行っていたインタビューも、リモートでの取材が中心になっています。
とはいえ、その方法はまだまだ試行錯誤。暗中模索の状態です。
取材やインタビューをメインとしたライターとして活躍中の二階堂ねこさんは、4つのことに気を付けているそうです。
その方法を教えて頂きました。

私は取材やインタビューをメインに仕事をしているライターです。
ここ1年ほどはコロナ禍の影響で、Zoomなどのオンラインツールを使っての取材が増えました。
そんな仕事のなかで私が実践している、リモート取材の小さなコツ4つをお伝えしたいと思います。
 
 
1.相手の話が聞こえるまでにタイムラグがあるので、録画していてもあえて取材メモを取ることで「待ち」の間をとる。
2.取材先が飲食店など、コロナ禍で打撃をうけている場合は、声のトーンや言葉選びを最大限配慮する。
3.自撮り用のリングライトをつけて、仕事のできそうな雰囲気を演出する。
4.猫が入ってこないように取材部屋のドアは閉めておく。
 
 

1.相手の話が聞こえるまでにタイムラグがあるので、録画していてもあえて取材メモを取ることで「待ち」の間をとる。

Zoomなどのオンラインツールでは、相手との音声にタイムラグが起こりがちです。いつもどおりの「間」で話し始めると、相手の発言が終わらない間に返答をかぶせてしまうことがあります。
一度、二度ならともかく、連続で話の出鼻をくじかれてはインタビューを受ける側も白けてしまいます。そのことで結果的にお話を引き出しにくくなってしまいます。
そのため、私は録画していても、あえて取材メモを取るようにしています。
相槌をうちながら要点をメモすることで必然的にこちらの「待ちの間」が長くなり、話しがかぶることが減ったように思います。
 
 

2.取材先が飲食店など、コロナ禍で打撃をうけている場合は、声のトーンや言葉選びを最大限配慮する。

コロナ禍での取材で私が気を付けている点です。
飲食店、医療関係はもちろんのこと、その他の職種にもコロナ禍の痛みは深く広がっています。薄氷を踏む思いで必死にお仕事を続けている人の気持ちに土足で踏み込むことのないように、質問の内容を熟考し、失礼のないようにすることはもちろん、声のトーンや表情が興味本位にならないよう、しっかりと落ち着いたものにしようと努めています。
 
 

3.自撮り用のリングライトをつけて、仕事のできそうな雰囲気を演出する。

冗談みたいですが本当の話です。リングライトのスイッチひとつで「仕事ができそうな雰囲気」が醸し出せるのです。
ライティングの効果は、顔色を明るくするだけではありません。顔立ちや輪郭をすっきりはっきり見せ、目をイキイキと輝かせてくれます。
リングライト導入前は、インタビューの途中に顔色の悪い自分が目に入って、一瞬うろたえたこともありました。
今は実物以上に輝いている自分の映りを見て、謎の自信をもってインタビューできています。
おすすめは、パソコン画面のブルーライトを相殺してくれる暖色のリングライト。Amazonなどで1,000円台で手に入るので、ぜひ試してみて下さい。
 
 

4.猫が入ってこないように取材部屋のドアは閉めておく。

ミーティング中に飼い猫が飛び乗ってくるのは定番ハプニングです。カメラにむかってしっぽをフリフリ、目の前をウロウロ……。
気の合う仲間のミーティングなら盛り上がるネタなのですが、取材となると冷や汗もの。自分にとってはかわいい愛猫ですが、先方が同様に猫好きとは限りません。
私は仕事部屋のドアを閉めて自分を隔離。リモート取材をしていることを猫に感づかれないようにしています。隔離する側は逆じゃないのかとも思いますが、猫好きの心理とはこういうものなのです。
 
以上、私のリモート取材の4つのコツでした。

「相手の話が聞こえるまでにタイムラグがある」というのは、すごくよく分かります。リモート取材では「間」がとても難しいんですよね。
とはいえつ、「取材メモを取ることで「待ち」の間をとる」というのは考えもしませんでした。新しいリモート取材という方法では、それに適したテンポを作らないといけないと考えさせられました。
「コロナ禍で打撃をうけている場合は、声のトーンや言葉選びを最大限配慮する」これは、凄い気遣いですね。僕の場合はむしろ、今まで通りにしています。できるだけ明るくしておきたいからです。でも、気持ちを思いやることは大切。気遣いは心がけたいですね。
「自撮り用のリングライトをつけて、仕事のできそうな雰囲気を演出する」。これは女性ならではかもしれませんね。とはいえ、僕もパソコンのモニターで自分の顔を見るのは苦手です。「仕事のできそうな雰囲気を演出する」ことは対面のインタビューでも大事なことなので、気を付けたいものです。
「猫が入ってこないように取材部屋のドアは閉めておく」。笑ってしまいました。リモートでの定番のハブリンクです。あと家族が入るとか……。笑いは誘いますが、真面目な仕事中だと困りますよね。
 


インタビュー記事はぜひ、プロのインタビューライターにご用命ください。