ライターが海外とのリモート取材で気をつけたいこと。


 
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によってインタビューライターもニューノーマルに対応しなければならなくなりました。
今までなら対面で行っていたインタビューも、リモートでの取材が中心になっています。
とはいえ、そのことは実はチャンスでもあります。
日系大手企業で経営企画や事業企画などを経験し、海外MBAを取得してグローバルなビジネスを展開しているTakeさんは、海外の取材相手とのインタビューはやりやすくなって言います。

私は留学関連のWebサイトを2年以上運営していることもあり、米国や英国を中心に、世界中の方に英語でリモート取材をする機会が多くあります。
昔に比べてリモート取材の環境が良くなり、リモート取材の抵抗もなく、逆にとても積極的にリモート取材ができるようになりました。
このような体験から、海外とのリモート取材で気をつけていることや、取材をうまく乗り切るためのポイントを紹介したいと思います。
 

1. 時差に気をつける。

私は日本に住んでいるので、海外在住の方にインタビューするときは時差に気をつけなければなりません。
取材時間を決めるポイントは、インタビュー内容に応じた適切な時間を設定することです。
 
あるインタビューで、先方の現地時間で夕方に設定したところ、普段はシャープに話される方がどうもぼんやりされていることがありました。
不思議に思って尋ねたところ、その方は朝型で、夕方以降は頭が働かないとのことでした。
それ以降、相手にすっきりとした状態で話して欲しい場合は、現地時間の午前中に設定するようにしています。
 
逆に、リラックスして欲しい時は夜がオススメです。
夜だとお酒を飲みながら話をされる方もいるので、普段はなかなか引き出せない話が聞けることもあります。
 
とはいえ、相手に合わせると、こちらが夜中や早朝になったり、向こうがお酒を飲んでいてもこちらは朝なので飲めなかったり(!)、ということもありますが、よいインタビューをするためには、話し手に合わせることが大切です。
 

2. カルチャーの違いに着目する。

外国の方と話をするときに大事なのは、カルチャーの違いを意識しながら聞くことです。
インタビューをしながら『面白い視点だな』『日本人の考え方とは何が違うのだろう、何が背景にあるのだろう』と解きほぐしながら聞くことで、記事にできそうなポイントが見えてくるはずです。
こうした「違い」や「発見」こそが、海外の方にインタビューする醍醐味だと思います。
独特のカルチャーの話が出たときには、動画や写真を共有してもらうのがおすすめです。
リモートで感じづらい一体感も、きれいな景色や美味しそうな食べ物を共有すれば、きっと乗り越えられるはずです。
 

3. 英語はテクノロジーと聞き返しで乗り切る。

音質がとっても大事なので、こちらは静かな環境で話を聞くことが大切です。
ノイズキャンセリング機能がついたイヤホン(+高性能のマイク)があればベターです。
それでも英語が聞き取りづらいというあなた。オンライン会議ツールによっては、自動の字幕機能が利用できるので、それを活用しましょう(自動翻訳機能が早く登場して欲しいですね!)。
 
アフリカのNGOにインタビューをしたことがあったのですが、通信環境のせいか音質がかなり悪く、聞き取るのにひと苦労しました。
挙げ句の果てには、なんと向こうが大雨による停電で、インタビュー自体が強制的に終了した経験も・・・。
これは極端な例ですが、イヤホンや字幕機能、通信環境を整えておくなど、こちらでできることは完璧にしておきたいですね。
 
意外と重要なのが、英語が理解できなかったら、とにかく聞き返す!です。
何度も聞き返して申し訳ないという人がいますが、逆にわからないまま聞き流す方がコミュニケーション上よくないです。
理解できるまで聞く。そして掘り下げる。それがインタビュアーの心構えでしょう。
 
以上、私が海外リモート取材で気をつけている3つのポイントでした!!

私も何度か、海外の方とリモートでインタビューしたことがあります。とはいえ、総て海外にお住いの日本人だったので、英語ではありません。
確かに、海外の方へのインタビューも、リモートでのセッティングがやりやすくなっているので、海外の方にインタビューするのは今がチャンスだと思います。
 
それにしても海外の方へのインタビューで気をつけたいのはやはり、時差ですよね。
どんな話を聞きたいかで時間を設定する、というのは「なるほど」という感じです。自分の都合で考えていてはダメですね。
 
あと、私もアフリカにお住まいの方にインタビューした経験があります。数年前ですが、通信環境が悪くて会話も途絶え気味でした。
でも、リモートが主流になってきた今、いろいろなにことが改善され、昔よりもやりやすくなっているのは事実です。
「海外にお住まいだからインタビューは無理」が逆にやりやすくなったので、いい機会かもしれません。
 


インタビュー記事はぜひ、プロのインタビューライターにご用命ください。